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[西日本豪雨災害] 紺家家屋解体:父の残したネガフィルムから見えたもの 2019/11/05

[西日本豪雨災害] 紺家家屋解体:父の残したネガフィルムから見えたもの 2019/11/05

SeikeMasaki

先日11月5日(火)に地元である宇和島市吉田町にて、愛媛県歴史博物館の専門学芸員大本様と宇和島文化財保護審議委員の宮本様にご協力いただき、災害解体前の実家から見つかった大量のネガフィルムのデジタル化作業が行われました。  木箱の中から見つかったネガはブローニー版66と64.5が混在、作業はなかなか大変で、地道な作業です。機材を持っていない私は、午後から開催されたスライド上映会の準備。結果的に地元の方が10名ぐらいにお集まりいただき、上映会の開始となりました。 スライドを上映しながら、参加いただいた地域の皆さんからは、記憶に残っている貴重なお話を共有していただき、当時の生活の様子を垣間見ることができました。この会でいただいたお話は記録として残され、父の写真とともに残されることになります。もちろんこれはとても光栄なことですが、私が非常に有意義に感じたのは、参加していただいた皆様が、当時の思い出を大変生き生きと語られたことでした。地域の元気を取り戻すという活動は多方面からのアプローチが必要だと思われるのですが、こういった過去の記録を掘り起こして裏付けし、彼らの記憶が記録されて残されていくという「意味」もその一つかと思われました。   ちなみに曽祖母や、若い頃の叔母が実家の鏝絵と一緒に写ってる写真が見付かりました。父が残したネガフィルムから透けて見えたのは、ここで生きた人々と私とのつながりだったようです。 オフィス・セイケ代表 清家正亀  

[西日本豪雨災害] 紺家家屋解体:父の残したネガフィルムから見えたもの 2019/11/05

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先日11月5日(火)に地元である宇和島市吉田町にて、愛媛県歴史博物館の専門学芸員大本様と宇和島文化財保護審議委員の宮本様にご協力いただき、災害解体前の実家から見つかった大量のネガフィルムのデジタル化作業が行われました。  木箱の中から見つかったネガはブローニー版66と64.5が混在、作業はなかなか大変で、地道な作業です。機材を持っていない私は、午後から開催されたスライド上映会の準備。結果的に地元の方が10名ぐらいにお集まりいただき、上映会の開始となりました。 スライドを上映しながら、参加いただいた地域の皆さんからは、記憶に残っている貴重なお話を共有していただき、当時の生活の様子を垣間見ることができました。この会でいただいたお話は記録として残され、父の写真とともに残されることになります。もちろんこれはとても光栄なことですが、私が非常に有意義に感じたのは、参加していただいた皆様が、当時の思い出を大変生き生きと語られたことでした。地域の元気を取り戻すという活動は多方面からのアプローチが必要だと思われるのですが、こういった過去の記録を掘り起こして裏付けし、彼らの記憶が記録されて残されていくという「意味」もその一つかと思われました。   ちなみに曽祖母や、若い頃の叔母が実家の鏝絵と一緒に写ってる写真が見付かりました。父が残したネガフィルムから透けて見えたのは、ここで生きた人々と私とのつながりだったようです。 オフィス・セイケ代表 清家正亀  

[西日本豪雨災害] 鏝絵(こてえ)の保存について愛媛新聞様に取り上げられました。 2019/11/03

[西日本豪雨災害] 鏝絵(こてえ)の保存について愛媛新聞様に取り上げられました。 2019/1...

SeikeMasaki

「どうすれば...。」と途方にくれていたのは、昨年の豪雨被害で被害を受けた実家に帰った時のことでした。あれから多くのボランティアさん達、宇和島市職員の皆さん、国内外の友人やお客さんたちに励まされてきました。まだまだ道半ばですが、これからもよろしくお願いします。    オフィス・セイケ代表 清家正亀

[西日本豪雨災害] 鏝絵(こてえ)の保存について愛媛新聞様に取り上げられました。 2019/1...

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「どうすれば...。」と途方にくれていたのは、昨年の豪雨被害で被害を受けた実家に帰った時のことでした。あれから多くのボランティアさん達、宇和島市職員の皆さん、国内外の友人やお客さんたちに励まされてきました。まだまだ道半ばですが、これからもよろしくお願いします。    オフィス・セイケ代表 清家正亀

[西日本豪雨災害] 紺家家屋解体:父の残したネガ写真の保存作業 2019/11/03

[西日本豪雨災害] 紺家家屋解体:父の残したネガ写真の保存作業 2019/11/03

SeikeMasaki

突然かなりローカルな話で恐縮ですが、11月5日(火)午後1時から3時まで「吉田の懐かしの風景」と題して昭和10年〜30年代のスライド写真上映会を、宇和島市吉田町鳥首集会所にて開催いたします。関心のある方はお立ち寄りください。 ●なぜに? 先日父(定義)の遺品であるネガ写真の一部をFB紹介しましたが、実はかなり大量に見つかっているのです。途方にくれて相談した歴史博物館の専門学芸員の方によると、戦後すぐの吉田町の農村風景が写っている写真は少なく貴重なのだそうで、この日の午前中は、これらの大量のネガフィルムを愛大の学生さん達と共に手作業でデジタル化、その午後には、地元の方と上映会をして、写真にまつわる物語を聞いて集めていこうという企画です。    カメラのファインダーから父定義が観察していた吉田町喜佐方村の農村風景(昭和29年頃)には、終戦から10年も経たない農村で、片目を失い肩に銃弾をうけたまま南方から生還した祖父亀太郎が誇らしげに写っていました。祖父は夜中に戦友の名前を叫びながら苦しんでいました。残された写真の祖父の微笑に、どこかホッとされます。 父定義は実家がある鳥首地区から離れて遠くに住んだことはありません。つまり、撮影された写真は昭和10年〜30年代のこの地域の生活風景がかなり含まれているものと思われます。そこで戦後間もなくをこの地域で生きた方に特にお声がけをして、当時の記憶からいろいろと教えていただきことができないかと考えています。もちろん、年齢に関係なくどなたでもスライド上映会には参加していただけますので、お近くの方はお気軽にご参加ください。 集められた写真にまつわる当時のエピソードは整理され、11月9日(土)に宇和島市吉田町にて開催される「第48回吉田町文化祭」での講演にて紹介されるそうです。 ●どこで? 「吉田の懐かしの風景(スライド上映会)」日時:11月5日(火)午後1時から3時まで。場所:宇和島市吉田町鳥首集会所費用:無料(ささやかですが、お茶菓子を用意いたしてお待ちしております。) オフィス・セイケ代表 清家正亀

[西日本豪雨災害] 紺家家屋解体:父の残したネガ写真の保存作業 2019/11/03

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突然かなりローカルな話で恐縮ですが、11月5日(火)午後1時から3時まで「吉田の懐かしの風景」と題して昭和10年〜30年代のスライド写真上映会を、宇和島市吉田町鳥首集会所にて開催いたします。関心のある方はお立ち寄りください。 ●なぜに? 先日父(定義)の遺品であるネガ写真の一部をFB紹介しましたが、実はかなり大量に見つかっているのです。途方にくれて相談した歴史博物館の専門学芸員の方によると、戦後すぐの吉田町の農村風景が写っている写真は少なく貴重なのだそうで、この日の午前中は、これらの大量のネガフィルムを愛大の学生さん達と共に手作業でデジタル化、その午後には、地元の方と上映会をして、写真にまつわる物語を聞いて集めていこうという企画です。    カメラのファインダーから父定義が観察していた吉田町喜佐方村の農村風景(昭和29年頃)には、終戦から10年も経たない農村で、片目を失い肩に銃弾をうけたまま南方から生還した祖父亀太郎が誇らしげに写っていました。祖父は夜中に戦友の名前を叫びながら苦しんでいました。残された写真の祖父の微笑に、どこかホッとされます。 父定義は実家がある鳥首地区から離れて遠くに住んだことはありません。つまり、撮影された写真は昭和10年〜30年代のこの地域の生活風景がかなり含まれているものと思われます。そこで戦後間もなくをこの地域で生きた方に特にお声がけをして、当時の記憶からいろいろと教えていただきことができないかと考えています。もちろん、年齢に関係なくどなたでもスライド上映会には参加していただけますので、お近くの方はお気軽にご参加ください。 集められた写真にまつわる当時のエピソードは整理され、11月9日(土)に宇和島市吉田町にて開催される「第48回吉田町文化祭」での講演にて紹介されるそうです。 ●どこで? 「吉田の懐かしの風景(スライド上映会)」日時:11月5日(火)午後1時から3時まで。場所:宇和島市吉田町鳥首集会所費用:無料(ささやかですが、お茶菓子を用意いたしてお待ちしております。) オフィス・セイケ代表 清家正亀

台風19号によって被害を受けた皆様へ

台風19号によって被害を受けた皆様へ

SeikeMasaki

台風19号によって被害を受けた皆様へ、心よりお見舞いを申し上げます。 私たち家族が生まれ育った家も、昨年の豪雨被害で土砂崩れに遭い、この11月には公費解体されます。自然災害の前にしては無力感に襲われてしまいますが、それでも私たちの日常は続き明日もやってきます。そして、どのような明日を迎えるかは、今日をどう過ごすかにかかっています。 「明るい日」と書いて明日。 月並みですが、明日を信じて今日をジタバタしましょう。泣いていても、悔しくても、情けなくても、ジタバタしましょう。 あの時多くのボランティアの皆さんが駆けつけてくれました。お名前を聞けないままに汗水を流して瓦礫を一緒に運んでくれ、一緒に側にいてくれる人たちがいました。 声をあげれば、助けを求めれば、助けてくれる人たちは必ずいます。 生き残った今日を、一緒に明日に持っていきましょう。 ジタバタと。   オフィス・セイケ 代表 清家正亀

台風19号によって被害を受けた皆様へ

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台風19号によって被害を受けた皆様へ、心よりお見舞いを申し上げます。 私たち家族が生まれ育った家も、昨年の豪雨被害で土砂崩れに遭い、この11月には公費解体されます。自然災害の前にしては無力感に襲われてしまいますが、それでも私たちの日常は続き明日もやってきます。そして、どのような明日を迎えるかは、今日をどう過ごすかにかかっています。 「明るい日」と書いて明日。 月並みですが、明日を信じて今日をジタバタしましょう。泣いていても、悔しくても、情けなくても、ジタバタしましょう。 あの時多くのボランティアの皆さんが駆けつけてくれました。お名前を聞けないままに汗水を流して瓦礫を一緒に運んでくれ、一緒に側にいてくれる人たちがいました。 声をあげれば、助けを求めれば、助けてくれる人たちは必ずいます。 生き残った今日を、一緒に明日に持っていきましょう。 ジタバタと。   オフィス・セイケ 代表 清家正亀

[西日本豪雨災害] 紺家家屋解体:鏝絵(こてえ)の保存作業 2019/10/13

[西日本豪雨災害] 紺家家屋解体:鏝絵(こてえ)の保存作業 2019/10/13

SeikeMasaki

10月13日(日)の午前11時くらいから、蔵壁に施されている「鏝絵」の保存作業が有志の皆さんのご協力で行われました。作業に必要な鉄骨の足場はすでに組み上げられていましたので、当日は「愛媛鏝絵保存の会」の皆様、また片付けボランティアの皆様と共に、保存作業と片付け作業の同時進行となりました。   長年の松山在住の米国人の友人達も参加してくれ、皆さんと一緒に汗を流してくれたことに感激です。 とうとうこの日がやってきました。蔵壁に施された『鏝絵』が切り離され、これから新しい旅立ちです。 この瞬間を解体家屋の荷出しに参加していただいた多くのボランティアの皆さん、愛大附属の高校生達と引率の先生らと一緒に迎えられたことに感謝の言葉しかありません。 保存会の皆さんによれば、宇和島市で鏝絵を保存できたのは今回が初めてだそうです。作業風景も多く撮影できたので今後編集して、実物と一緒に展示できる方法を考えて提案していきたいと思います。 「紺家波兎計画」はここからが本番です。どうぞ今後ともよろしくお願いします。   オフィス・セイケ代表 清家正亀

[西日本豪雨災害] 紺家家屋解体:鏝絵(こてえ)の保存作業 2019/10/13

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10月13日(日)の午前11時くらいから、蔵壁に施されている「鏝絵」の保存作業が有志の皆さんのご協力で行われました。作業に必要な鉄骨の足場はすでに組み上げられていましたので、当日は「愛媛鏝絵保存の会」の皆様、また片付けボランティアの皆様と共に、保存作業と片付け作業の同時進行となりました。   長年の松山在住の米国人の友人達も参加してくれ、皆さんと一緒に汗を流してくれたことに感激です。 とうとうこの日がやってきました。蔵壁に施された『鏝絵』が切り離され、これから新しい旅立ちです。 この瞬間を解体家屋の荷出しに参加していただいた多くのボランティアの皆さん、愛大附属の高校生達と引率の先生らと一緒に迎えられたことに感謝の言葉しかありません。 保存会の皆さんによれば、宇和島市で鏝絵を保存できたのは今回が初めてだそうです。作業風景も多く撮影できたので今後編集して、実物と一緒に展示できる方法を考えて提案していきたいと思います。 「紺家波兎計画」はここからが本番です。どうぞ今後ともよろしくお願いします。   オフィス・セイケ代表 清家正亀

[西日本豪雨災害] 紺家家屋解体:方除祭(ほうじょさい)2019/10/08

[西日本豪雨災害] 紺家家屋解体:方除祭(ほうじょさい)2019/10/08

SeikeMasaki

11月に公費解体が決まった実家にて、方除祭が10月8日(火)に執り行われました。 方除祭とは、吉凶に影響する方位を大切にし、引越しや転勤、水回りの工事など大きな工事などがある時にその地の神様を鎮めるための儀式です。特に、お蔵、お井戸、お便所を片付けるにあたり、それぞれの神様に休まっていただくように御祓をし鎮める儀式で、当日は解体工事関係者や知人に参加していただき無事に終わらせることができました。     参考記事「人生儀礼」について(愛媛県神社庁HPリンク参照) 家屋取壊しの場合 井戸祓いの場合 便所祓いの場合  母が神主の家系から清家家に嫁いできていますので、方除祭祭司には従兄弟でもある鬼北町大本神社大野直陳宮司にお願いしました。薄曇りからやがて日がさしてくる中、静かな谷に響く祝詞に聴き入っていました。     大本神社について(愛媛県神社庁HPリンク参照) 西日本豪雨被害を受けた後、一度は修理して使う事を考えた家屋でしたが、宮大工さんの診断では、建築後120年近くも経過している養蚕家屋は家としての寿命を超えており、また土砂崩れと床上浸水があった以上、使い続けるには適さないと告げられたことから、今回の公費解体を決心した次第です。 何をもって宝物と考えるかは人によって違うでしょうkが、100年を超え一度も瓦を替えずに雨漏りも無しでここまで来れたことそれ自体が『宝物』だったなと思います。  最後まで家族の誰一人も傷つけずに守ってくれた家でした。 永きに渡りこの場所に生きた清家一族を守ってきた家屋に心から感謝。彼らも一度ここで大地に戻ります。本当にありがとう😊   この場所は以前から「土砂災害特別警戒区域」に愛媛県に指定されていました。また背後の山にはまだ流れ落ちる可能性のある複数箇所あり、今後この同じ土地に家が建つことはもうないでしょう。 土砂災害特別警戒区域とは?(宇和島市HPリンク参照)   でも大丈夫。僕たちは生きてるし、家族も増えたし、これからも増えるはず。僕たちはここからが再スタートです。 皆様、今後ともよろしくお願いします。   オフィス・セイケ代表 清家正亀

[西日本豪雨災害] 紺家家屋解体:方除祭(ほうじょさい)2019/10/08

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11月に公費解体が決まった実家にて、方除祭が10月8日(火)に執り行われました。 方除祭とは、吉凶に影響する方位を大切にし、引越しや転勤、水回りの工事など大きな工事などがある時にその地の神様を鎮めるための儀式です。特に、お蔵、お井戸、お便所を片付けるにあたり、それぞれの神様に休まっていただくように御祓をし鎮める儀式で、当日は解体工事関係者や知人に参加していただき無事に終わらせることができました。     参考記事「人生儀礼」について(愛媛県神社庁HPリンク参照) 家屋取壊しの場合 井戸祓いの場合 便所祓いの場合  母が神主の家系から清家家に嫁いできていますので、方除祭祭司には従兄弟でもある鬼北町大本神社大野直陳宮司にお願いしました。薄曇りからやがて日がさしてくる中、静かな谷に響く祝詞に聴き入っていました。     大本神社について(愛媛県神社庁HPリンク参照) 西日本豪雨被害を受けた後、一度は修理して使う事を考えた家屋でしたが、宮大工さんの診断では、建築後120年近くも経過している養蚕家屋は家としての寿命を超えており、また土砂崩れと床上浸水があった以上、使い続けるには適さないと告げられたことから、今回の公費解体を決心した次第です。 何をもって宝物と考えるかは人によって違うでしょうkが、100年を超え一度も瓦を替えずに雨漏りも無しでここまで来れたことそれ自体が『宝物』だったなと思います。  最後まで家族の誰一人も傷つけずに守ってくれた家でした。 永きに渡りこの場所に生きた清家一族を守ってきた家屋に心から感謝。彼らも一度ここで大地に戻ります。本当にありがとう😊   この場所は以前から「土砂災害特別警戒区域」に愛媛県に指定されていました。また背後の山にはまだ流れ落ちる可能性のある複数箇所あり、今後この同じ土地に家が建つことはもうないでしょう。 土砂災害特別警戒区域とは?(宇和島市HPリンク参照)   でも大丈夫。僕たちは生きてるし、家族も増えたし、これからも増えるはず。僕たちはここからが再スタートです。 皆様、今後ともよろしくお願いします。   オフィス・セイケ代表 清家正亀

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